没デッキ反省会

・はじめに

 自分は毎シーズン50以上のパラデッキを作っているが、その中でも各アーキタイプの代表的なデッキを紹介していきたいと思う。こういったデッキビルディングでは、結果よりもなぜ勝てなかったのかという理由が大切なので駄文も多く感じるかもしれないが、ぜひ読んで頂ければと思う。カテゴライズが重複してしまっているのは大目に見てほしい。

 

 

・ミッドレンジパラディン エレメンタル/ディバシ

 前回のサイレンス環境とは異なり剣竜騎乗が通りやすくなったことにより期待されたデッキ。しかし依然ドルプリには遅すぎるデッキ、奇数パラのバフを受けきれない、遇シャーのファッティに対する回答もないままということで勝率は5分で止まった。(そもそもエレメンタルという種族自体、カードパワー低すぎないか?

 

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・奇数パラディン ゴブリン/ドラゴン

 先月末のNAのラダーで奇数ゴブリンと当たった所から発想が生まれて取り組んだデッキ。月初すぐにランク3まで行けたので期待したものだが、奇数パラへの対策も進んできたこともあって没落した。一見シナジーが多くて強いように見えるが、ゴブリンを出すよりも普通にヒロパを絡めていく動きの方が強いと気付いて断念。1/2~のスタッツが多いことによって奇数パラミラーで優位になれることが唯一の利点になる。

 

 優秀なドラゴンが奇数カードに多く集まっているため作ってみた。そもそもドラシナを大量に追加されたドラプリでさえあまり環境に頭角を現さない為(Haze氏以外)、ドラパラ自体オワコンと言っていい。ただオークハートを絡めた奇数×ドラゴンというデッキは他のクラスでも使えるので見てみたいものではある。

 

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・アグロパラディン 正規/骨

  正規のデッキに関してはあまりモチベが沸かないこともあって、下記のリストは調整不足のデッキとなっている。思う処は以下の通り。動員のナーフと環境の体力2への対応力の高まりによってジャグラーを採用しないのが主流となっているが、流石にアグパラでは採用してもいいのではないかという疑問がまず一つ。もし採用しないのであればマスバトもピンにして遭難者も抜いていいのでは、ということで二つ目。そしてもしこれらを採用しないとすれば代わりに採用するカードは何か、ということで3つ目の疑問になる。

 3つ目の可能性の話にも及ぶが個人的な予想を言うと、今や卵型のメックパラが正規のデッキを上回ったということも十分にあり得ると思っている。一応、アグパラは未だにTier上位にいるもののナーフ後に至っては誰もレジェ到達、上位報告できていないことから、その強さの真偽に関しては疑問が残る。もちろんナーフ後にナーフされたデッキをすぐに研究している人が少ないという状況もあるので、予想で止めておきたい。

 

 剣竜騎乗への期待同様、サイレンス環境が終わりを迎えたことがあって骸骨術師と菌術師を絡めていくデッキが強いのではと閃き作成。しかし他のデッキと同様、遅すぎるので没となった。特に環境に一番多いシャーマンに対してバフの相性が悪いのが最大のデメリット。卵アグパラやマロパラでもこの問題に頭を悩ませている為、現状では奇数パラ以外でパラディンが結果を出すのが難しい環境になっている。

 

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・シークレットパラディン メカ(レジェ到達)/ンゾス

  書いてる途中でレジェンドに到達してしまったものの、別個で記事を書く程のものでもないので続行して記述。

 パラ使いを自称しているからには使いこなせないといけないという古豪のデッキ。しかし俺自身、このデッキに関してよくわかっていないのでまずポイントを整理したい。厳しめな評価かもしれないが、他のパラデッキと比較するとやや劣る印象はある。

 メリット

 ・シクレデッキ全てに共通して言えることだが、秘策をケアさせることでテンポデッキに対して動きを遅らせることにより通常のデッキより有利に傾く。つまり、メイジとローグに対して強い・・・と言いたいのが、デメリットの要素と相殺されてそこまで有利が取れていないと思う。

 ・呪文相殺のケアが簡単にできるのでメイジに対してより有利に傾く。しかしもともと有利が取れているから目立った要素ではない。

 ・ミラーで強い。有徳復活、ジャグラー身代わり等という組み合わせが刺さりやすい。

 デメリット

 ・ミニオン中心の構成でない、6コスがかさばるという点で手札事故のリスクが大きくなる。

 ・仇討以外の秘策のカードパワーが低い。他のクラスの新カードのマナレシオと比較すると見劣りする。

    ・ビッグプリに対してミスチャレが弱い。不利がつくほどではないが光爆弾でも絶叫でも返されるのは痛い。

 デメリットを補うという意味でメックデッキと秘策は相性が良かった。救済によりディバシごと復活、仇討によってディバシにバフが乗ることによって盤面はより強固なものになった。また、新カードの見張りによって従来の手札事故を緩和していることもプラスに働いている。

 奇数パラと遇シャー、ビッグプリ等の環境トップのデッキに対して不利ではないことから、現環境では奇数パラに次いで2番目に強いパラディンのデッキだと思われる。卵メックの方は今月もレジェったものの、遇シャーに対して明確な不利がついている為あまり勧められないデッキになってしまった。

 

 かつて旧神時代にシークレットンゾスデッキが存在したこと、新カードの見張りが断末魔を持っているということで作ったデッキ。ランク3まで行けたので善戦したデッキではあるものの、冒頭に書いたミッドレンジデッキの弱点と同様遅すぎるということで勝率5割に収束した。結構自信のあるデッキではあったものの、やはりレノデッキやウォロ以外でンゾスを活躍させることは難しいと思わせる結果となった。

 

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・メックパラディン 偶数/縦

 スタンダードの方では偶数パラディンはナーフ後も現役ということだったが、ワイルドでは厳しい用に感じた。動員不在によってドローの質を向上させられない為、8コスを入れてもっと重くして試してみたのの結果は振るわず。正規の偶数パラディンの上位報告でさえ全く聞かない為、偶数パラは幕を閉じたと言っていいのではないだろうか。

 海賊ウォリアーが結果を出せる環境ということは縦型のメックパラも結果を出せるのではないかということで作成。横並びのデッキを捨ててウォロドルプリを狩ることだけを狙っている。ただ奇数偶数組に対して非常に弱いので、月初すぐの混在した環境でのみ使った方が良いだろう。

 

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・エグゾディアパラディン 奇数/韓国式

  エグゾディアデッキのコンボパーツが全て奇数で成り立っていることから腕が鳴るぜと意気込んで作ったデッキ。結果はカジュアルで勝率3割という、ここに載せた全デッキの中で一番最低のものだった。アッシュモア伯爵夫人とキュレーターでドローすることをベースにミニオンを採用したものの、一旦ボードを取られると絶対に返せない根本的な弱点を克服できずに終了。偶数とは異なり、奇数デッキは構築の自由度が低いことをわからせれたデッキだった。

 

 このデッキに関してはしろくろ氏(@aclEwS5TaBnd8XZ)が作っており、ぜひ紹介したいものとして載せたいと思う。2年ほど前のスタン落ち間際に流行った韓国式鯛罪パラディンを皆さんは覚えているだろうか。恩寵を使わずに三下集合とルーンの卵を採用、苦痛の侍祭に1/1エルフで1ダメ与えていくドロー特化型の特徴をエグゾディアパラディンに応用している。(当時は通夜はスタン落ちしていたので今では侍祭out通夜inになっている。)フレンドがこのデッキを用いて、月半ばを過ぎずにランク2まで到達しているので一定の強さは保証されていると言っていいだろう。

 ミニオンが多いためドブ耐性が高いのが利点。また、出されると即コンシとなるガイストは現環境ではレノロックとレノメイジでしか採用されていないのが追い風となっている。勝ち切れていない理由は遇シャーとドルイドにほぼ勝ち目がないことだと俺は思う。この辺は諸説あると思うが説明が長くなるので省略。また、ハンドの管理とボードのリセットを同時に行う絶妙な調整、スぺアパーツを用いた細かいテクニックも求められる為、かなりの練度が必要となる。後でエグゾパラ一本で記事を書くつもりなのでそこでまとめて書こうと思う。

 

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・コントロールパラディンに関して

  コンパラははっきり言ってワイルドでは無理だと思う。他クラスでカザカス、究極、絶叫と史上最強クラスのカードを配られている中で、パラディンに渡されたカードはナーフされた動員のみ。圧縮カードとしては優秀ではあるものの、コントロールデッキに欲しいのはAOE、回復、リソースにおける優秀なカードである。

 確かブリザードはレノジャクソンのスタン落ちの際に、パラディンはこれから2番目に優秀なヒールクラスとして活躍するだろうという話をしていた。しかし、新カードで呪文石のような全く使い物にならないカードを渡し、むしろウォロにパクトとかいうカードを渡していることから、もはや悲しいかなコンパラは見向きもされていないと言っていい。

 しかしクラシック、基本カードには火遊び平等聖別は残り続けるので、スタンにおいてはいつか日の目を浴びる時が来てもおかしくない。ワイルド民にとってはOTKと絡めてワンチャンありそうな気もしなくはないが、正規のコンパラに関しては諦めていいだろう。

 

 ・司令官型エグゾディアパラディン

 韓国式大罪をベースにしながら、Shukuさんと調整しながら作ったデッキ。ガイストの心配は無用、ミニオンが豊富でドブ耐性が高いのはもちろんのこと、何よりもOTKを揃えるまでの速度が早いことが最大の特徴となっている。

 元来、皇帝を引いたうえで特定の4枚前後のカードをハンドに揃えないといけないのは至難の技だった。しかしこのデッキでは、DKさえ引ければ、後はパンダかゴルゴンでハンドに戻せばいいだけという超お手軽。動員によって司令官が2枚とも場に出てくることが弱点となっているが、20戦以上回してもそのような事故が一度もないことから、この確率は相当低いと思われる。

 採用の違いはルーンの卵&タリムかエサゾンビ&サルノスといったとこ。現実的なマッチアップとなる対奇数偶数への対応力を考えると後者のデッキの方がより優れている。俺のデッキはとりあえず引きたいことを考えているので対コントロール向きとなっている。

  では美味しいとこ取りで合わせてみてはというアイディアで作ったのが右のリスト。1コスが増えたので三下集合を2枚入れられてドロー力が増したのがメリットになっている。だたこういったコンセプトを合わせることは狙ったカードを引けない、動員で出せないというデメリットも抱えるため、どんな相手に対しても中途半端な動きになる可能性がある。慎重に検討しながら構築を練っていきたい。

 エグゾディアパラディンの研究何回目だよ、いい加減結果出せやというヤジが飛んできているのはわかる。環境が遅くなればと何度も言っていたが、騎士団以降でレジェ到達したのはほとんど皆無という有様。しかし、今度こそいけるかもしれないのでぜひ見守ってほしいと思う。(このデッキはまだラダーで回していない

 

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追記

 ・マーロックパラディン 正規/奇術師

  フラウロスさんのナーフ前のリストから-恩寵1,スぺブレ、+菌術師,聖別としたデッキ。マロパラはメックパラと同様、マリガンこそ難しいものの7並べで勝っていくイメージが強いので個人的に遠ざけていた。その為、ダチ公(1/2/1)や預言者(3マナ味方バフ)を採用した方がいい場合の環境、メリット等に関しては俺は詳しくない。少しは練習していくつもりだが、基本的にはフラウロスさん、テンペストさんのリスト、ガイドを参考にした方が良いだろう。

 入れ替え理由は、テックカードの枠としてスぺブレから奇数偶数を見た聖別に変更、アグロミラーが多いので恩寵は1枚減らし菌術師を追加といったとこ。月末のNAでランク2から20戦回して勝率はギリ勝ち越しだった。マロパラは最序盤で崩されると後はバニラスタッツを出していくしかない弱点を抱える為、テンポの取られる奇数ローグ、退化の刺さる遇シャーにイマイチ勝てない。場にマロさえ残れば幾重にもバフをかけられる強みはあるものの、現環境でそれが刺さるのはドルイドぐらいである。絶叫の出てくる前はプリにも有利がついていたと思うが、今の環境では5分で止まっている。

 

 

 

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