メタ外パラディンのデッキガイド

はじめに

 新拡張のマーロックやDHヒロパの登場,基本カードの修正によるゼフリスのアッパー調整によって、私が過去に一通り使ったデッキが強化された。さらにクエメのナーフによってTierSが姿を消し,レノプリとDHの増加によりパラディンの天敵である偶数シャーマンも見なくなった為、これまでで最も勝てる環境になっている。

 現状のメタ外のパラディンデッキを解説していく。強いデッキに興味がある方はTier2を,ファンデッキが好きな方はTie5から読むこと薦める。膨大な量なので一度に全てを読み切れない為、上から順ではなく好きなデッキだけ搔い摘んで読んで欲しい。それから今回は構築やマリガン,プレイングに関する私の考えをまとめたトピックも追加したので、そちらにも目を通して頂ければ幸いである。

 そして今回も候補に挙がりながらも採用していないカードも載せた。デッキ構築において大切なことは個々のカード,あるいはデッキタイプから複数の選択肢を用意した上で、そのデッキとのシナジーや現在のメタに最も合っているものを選べることだと私は考えている。ただ文章が常体(である調)の為、異なる考えを持つ方には棘のあるように聞こえるかもしれない。あくまで一個人の意見程度で収めて頂きたい所存である。

 最後になるがご存じの通り私は逆張り御宅なのでメックバフ、奇数はほとんど触っていない。環境デッキに関する情報が欲しい方はブラウザバックを推奨する。

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トピック
 デッキガイドの前に私の構築やプレイングの根幹を述べておきたい。前置きにしてはかなり長いが、表面的にガイドを読んだだけでは伝えられない事に関して記した。
以下色付き太文字はクリックで展開


目次
 デッキを強さ順に解説する。尚、分かりやすくまとめるための指標として用いただけなので実際は異なっているかもしれない。


Tier2 mur lens /  mur high

 鮮鯛マーロックパラディン
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デッキコード:
AAEBAZ8FBv4D4AWEF7nBAsqrA/y4AwzFA9sD4wWnCNOqArPBAp3CArHCAvz8ArWYA5upA/u4AwA=
戦績:98-60(62%)、NA16位
下はサブデッキ

概要
 七並べでビートダウンを狙うだけでなく、レンズ鮮鯛による爆発力も備えたデッキ。鮮鯛は基本的にAOEを持ってないアグロに強いが,コントロール対面でも諦めるなと3マナ託宣師を補助することによって盤石な盤面を築ける。他のマロパラに比較するとゼフリスに頼らない堅実なデッキなので勝率に安定感が出るデッキである。


ハイランダーマーロックパラディン

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純正デッキコード:
AAEBAZ8FHsUD2wP+A6cF4AXQB6cI+g6EF7ds06oC07wCs8ECucECncICscIC48sC2f4CtZgDvZkDg6ED/KMDr6cDyqsDyLgDybgD9rgD+7gD/LgDysEDAAA=
対武器アグロデッキコード:
AAEBAZ8FHsUD2wP+A6cF4AXlB6cIhBfTqgKRvALTvAKzwQK5wQKdwgKxwgLjywLZ/gLeggO1mAO9mQODoQP8owOvpwPKqwPIuAPJuAP2uAP7uAP8uAPKwQMAAA==
戦績:ナーフ後26-12(62%)、NA23位,ASIA32位
  概要
 複数のマーロックカードが追加されたことにより、マーロックだけでハイランダーを組めるようになった。1マナサーフィンレーとバイルフィンとのヒロパの兼ね合いで2マナサーフィンレーのバリューが低いように見えるが、プッシュやドロー等の状況に応じた柔軟性でカバーするので問題はない。
 強化ヒロパによって序盤からボードを取りやすく,ゼフリスと海賊セットで武器破壊ができるのでアグロに強い一面がある。ただハイランダー故にドローソースが限られているので、ロングゲームが想定される装甲タイプのコントロールには不利が付いている。
 アグロがナーフされた現在では海賊無しのリストを用いて以前と変わらず高い勝率を出している。今後もマーロックの追加カードに伴い強化されるデッキなので、将来性が見込めるデッキである。



Tier3 handbuff       /  murloc      /  recruit

ハンドバフパラディン
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twitterのリストとの違い 海賊蟹⇒ミニロボ
 デッキコード:
AAEBAZ8FBq8EpwX6DoQXucEC68ICDOoP2a4Cs7sCgb0Cur0C48sC2f4C3f4CtZ8D3r4D574DysEDAA==
戦績:68-28(71%)、EU25位 (ASIAの下位も含まれている)

 概要
 絨毯の新たな種となる新カードの改造屋とスポアリングによって順当に強化されたデッキ。勝鬨の剣による聖なる盾シナジーによって序盤から固い盤面を築き上げた後、対面の強固な挑発をスポアリングで溶かしフェイスを詰めに行く。
 構築の自由度が高いので環境に適応したデッキを作れば高い勝率を叩き出せるが、その構築までに時間と労力をかなり割かなければならないのが欠点となっている。これまでダミー,グロウトロンのメック型,甲板員のバースト型が存在しており、今後も新たな構築が生まれることが期待される。

過去のガイドはこちら バースト型のハンドバフパラディン
 https://ryla-hs.hatenablog.com/entry/2019/11/17/124452




マーロックパラディン
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デッキコード:
AAEBAZ8FBuAFhBe5wQLIuAP7uAP8uAMMxQPbA6cFpwjTqgLTvAKdwgKxwgLjywLZ/gK1mAPKwQMA
戦績:月初NAで19-14(58%)でレジェ到達
概要
 鮮鯛デッキでは入れられないクリスタル学,アダール,恩寵といったドローによる高い継戦能力を持ったデッキ。ただアグロ,OTKが強い環境においてはドローよりも序盤の爆発力なのでメタに合っていない。
 1マナのミニオンとドローカードが豊富にあるので、他のマロデッキよりも出し順や温存,展開といった正確なプレイングが求められる。特にサンギルとダチ公の使い方を理解していない怪しいリストを目にするので、多くの人は純正よりも鮮鯛を握った方が勝てると思われる。
 


 新兵パラディン
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戦績:月初NAで6-6(50%)、環境初月の月末ではASIAで17-6(74%)でレジェ到達
 デッキコード:
AAEBAZ8FBPIFkbwCucECjpoDDacF1AXqD+wP7Q/ZrgL/rwK4xwLZxwLjywKMrQOWtgPKwQMA
 概要
 新カードの空襲とアダールの手によって、2ターン目にミニロボ以外で強い動きができるようになった。奇数と異なりヒロパの無限リソースは得られないが、兵站将校の他にもステゴドン,タリムによる強力な全体バフがあるので早い段階で勝負を決めに行くことができる。コントロール対面では恩寵頼みのリソースが不安要素になっているが、奇数ヒロパよりも強い2マナの動きによってアグロ相手に強くなっているのが特徴的。


Tier4 secret     /     secret anyfin  /  mech  sec  high

秘策パラディン
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 デッキコード:EU月初で8-3(72%)でレジェ到達
AAEBAZ8FCsgE8gX6Du0PhRDYFMkWucECjpoDn7cDCowBpwWMDuoPphXZrgLjywL40gKNtgPKwQMA
概要
 他のアグロデッキと比較しても6ターン目のミスチャレで勝負を決める短期決戦のデッキ。ミスチャレ以降の継戦能力には欠けるが、聖なる盾を絡めた救済,仇討の細かい秘策がアグロ対面で刺さりやすくなっている。
 ただ新カードがメカカードと若干の秘策に限られているのでいまいちパンチ力に欠けている。今後,秘策メイジに追加されたような強力なカードが来ない限りは日の目を見ることはないと思われる。
 ちなみに鮮鯛デッキと同様に安定感に欠けるデッキでもある。これは単純にミスチャレの引きにかかっているだけでなく、ミニオンと呪文が混在したタイプのアグロは偶に呪文ばかりがハンドに来て事故が生まれやすくなっているからである。ただミニオンと呪文が噛み合った時は強力な動きになるので勝率に振れ幅が出やすくなっている。


秘策鯛罪パラディン
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 デッキコード:
AAEBAZ8FBuAF7Q/SFuO+ArnBAvy4AwyMAacF4wWnCIwO6g/ZrgLkwgLjywL40gKt8gLKwQMA
戦績:ASIA200位付近で16-14(53%)
概要
 いわゆるバースト型のOTKだがヴォイドロードや虫害等の強力な挑発が出てしまったせいで、今ではプリーストとウォリコンにだけ強いデッキ。秘策でデッキ圧縮,マーロックを救済させて鯛罪の火力を増大といった理に適ったコンセプトだが、5ターン目に勝負を決めてくるワイルドにおいてはまず鯛罪を打たせてもらえない。レンズ,ノズドルム等でマナを踏み倒すにしてもこのデッキとは相性が悪いので、これからも厳しい立ち位置になると予想される。


秘策ハイランダーメックパラディン
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twitterのリストとの違い マジウザ⇒アダールの手
 デッキコード:
AAEBAZ8FHowByASnBYwOlA/qD+0P2BSmFckW2a4CucEC48sC+NICmPsC9v0C1v4C2f4C4f4CiYADoIADzIEDjpoDg6EDxaED/KMDh64DjbYDn7cDysEDAAA=
戦績:誤まって消失
 概要
 シクパラに求められる展開力を持ったカードがメカ種族に複数追加されたことによって噛み合ったデッキ。スカイアーム,プロディネーターと断末魔で横に並べるチョッキンガ―,メナス、そして2マナの強いメカ種族による動員によって盤面の数的優位を取りやすくなっている。
 ただこの環境では追加カードがアダールの手に留まってしまったこともありイマイチ勝ち切れていない。一つ前の環境でクエメがナーフされていたのならば結果を出せたかもしれない惜しいデッキである。


Tier4 mur lens burst     /     spiteful anyfin

 バースト型の鮮鯛マーロックパラディン
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 デッキコード:
AAEBAZ8FBuAFkbwCn70Cz4kD6okDh60DDP4DqAXUBeMFpwj7D+PLAvz8AsikA5upA+mwA/u4AwA=
戦績:EU月初11-9(55%)
以前のバースト型の鯛罪マロパラのブログはこちら
 https://ryla-hs.hatenablog.com/entry/2019/11/17/124439

 概要
 半年程前にレジェンド到達した際にブログを書いたのだが、公開するタイミングを逃してしまったのでここで紹介したい。当時のリストからはサーフィンレー,融合体,絨毯セットが抜けて1マナ託宣師,釣り竿,海賊セットが入っている。
 以前よりも更に環境が高速化したこともあり,1マナ託宣師で上振れを狙いに行かないと勝つのが厳しくなっている。海賊セットは序盤で強力ではあるがハンドの息切れを起こしやすいので、釣り竿,ゲンゾーによるリソースの確保で補っているのがこのリストの特徴になる。

 

性悪鯛罪パラディン
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twitterのリストとの違い マジウザ,ウーズ,ケザン⇒甲板員×2,パッチーズ
 デッキコード:
AAEBAZ8FCuAF8gXSFpG8AuO+ArnBAqCAA4etA5+3A/y4AwrUBeMFpwjqD9muAsrDAuPLAtfrApupA4S2AwA=
戦績:月末EU18-11(62%)でレジェ到達

  概要
  マナセイバーの登場によって最速で性悪を着地,あるいは鮮鯛を放つムーブが生まれた。マーガグルを含めた聖なる盾持ちのミニオンで序盤を凌ぎ、マーロックを出しつつ終盤の鮮鯛,鯛罪まで繋げるデッキ。
 ただこれまでも述べたようにファッティ自体が昨今のワイルドだと弱いこと、強力な挑発が増えて盤面からバーストを出すタイプOTKが厳しくなっていることを踏まえると決して強いとは言えない。そもそもアグロとOTKが強すぎてミッドレンジ代表の偶奇でさえ環境入りが難しいのを見ると、このデッキタイプ自体が消えるのも時間の問題なのかもしれない。


Tier5 exodia  /   others

 絨毯型のOTKパラディン
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twitterのリストとの違い マイエヴ⇒フェンシングのコーチ
 デッキコード:
AAEBAZ8FBpUUhK0Cnb0CjtMCh60D7LkDDNkN4hGJtAKBvQK6vQLjywLZ/gK1nwPKuAP9uAPruQPKwQMA
戦績:NA月初7-17(29%)
概要
 智慧聖典による0マナの呪文によって、事故要因でしかなったOTKパーツが序盤から盤面の取り合いに参加できるようになった。特に絨毯デッキでは手札から繰り出す急襲ミニオンに何度もバフを載せられるので特に相性が良い。
 癖のある1マナが豊富にあり,絨毯を用いるターンでは最大20手近くトレードと呪文付与をするので、プレイ難易度は最高レベル。これまでのデッキの中でも異様な動きをして面白いのでHSreplayから見てほしい。
 ちなみに勝率はかなり低く出ているが、これは月初,星11のレジェ上位勢が相手だからである。OTKミラーで絶対に勝てないのでクエメがトップメタの今の環境ではどうしても厳しくなっている。月中旬のアジア300位付近では25-25を記録しているので決して弱すぎるデッキではないことを強調しておきたい。



  その他いろいろ
 ここでは様々なアイディアを基にしたデッキを紹介する。他の方の構築力,あるいは今後の拡張のカード次第で芽が出るかもしれないデッキになる。これら以外にもレノ,ファオリス,ビッグ,アンダテイカ,シャヴァーラ等あるが資産の都合上試していない。

 

一番上の画像
https://twitter.com/Chenart12